2022-01-01から1年間の記事一覧

★誰も眠らない森

ポーランドのホラー映画『誰も眠らない森』を観る。 Netflixで適当に面白そうなホラー映画を選んで観ただけなので、ポーランド映画とはぜんぜん知らなかったのだけれど。 インターネット中毒の若者を集めて、ネット接続のない森の中の生活を体験させるための…

★パフューム ある人殺しの物語

『パフューム ある人殺しの物語(2006年)』を観る。 先日読み終えたばかりの『香水 ある人殺しの物語』を映画化したものであるが、ほとんど原作そのままに映像化されていてびっくりした。「匂い」という映像で見せることのできないものを題材にしていながら…

★荻原秀夫『荒くれ社員』豊書房

荻原秀夫『荒くれ社員』豊書房を読了。 主人公は、チャンバラ映画を得意とする日宝映画の配給部に所属する柔道五段、空手四段の快男児・大羅貫平(通称「おらかん」、もしくは「あらかん」)。戦争映画を得意とする大洋映画を相手に映画館での配給権をめぐっ…

★サント VS ゾンビ

アマゾンプライムビデオで1962年のメキシコ映画『サント VS ゾンビ』を観る。 なんでこんな映画を観てしまったかというと、アマゾンプライムビデオで「なにかしら面白そうな映画はないかな」と探している最中に見つけてしまったから。見つけたからには観ない…

★香水 ある人殺しの物語

パトリック・ジュースキント『香水 ある人殺しの物語』文春文庫を読了。 なんとも奇妙きてれつな物語だ。ひたすら匂いに淫した小説で、ある意味、匂いを対象にしたエロ小説と呼んでもいいだろう。 18世紀のパリを舞台に、人並み外れた嗅覚を持つ男の生涯を描…

★少林寺 怒りの金剛拳

『少林寺 怒りの金剛拳』を観る。原題は『南少林之怒目金剛』。 もともと海賊の頭領であった蔡炎(ルイス・ファン)はが、配下の徐昭(ホン・ヤンヤン)に裏切られて大怪我を負い、南少林寺に助けられる。南少林寺は建立したばかりで、村人たちからもほとん…

★クロール 凶暴領域

アマゾンプライムビデオで『クロール 凶暴領域』を観る。 中国に巨大ワニ映画があるなら、ハリウッドにだってワニが出てくるパニック映画があれこれとある。その中からサム・ライミが製作に名を連ねている本作をチョイスしてみる。サム・ライミが絡んでいる…

★ウォリアーズ

ウォルター・ヒル祭り4本目の作品は『ウォリアーズ(1979年)』。 ニューヨーク中のストリートギャングがブロンクスに終結する。ストリートギャング界の大物サイラスが、ニューヨークを自分たちの支配下におさめるために声をかけたのだ。ところが、その集会…

★クロスロード

次は『ウォリアーズ』とかいいながら、なぜか同じくウォルター・ヒル監督の『クロスロード(1986年)』を観てしまう。 この作品を観るのは1987年の劇場公開時以来、なんと36年ぶりだ。ブルースに魅入られた若者が、年老いた伝説のブルースマンと旅をしながら…

★ストリート・オブ・ファイヤー

昨日ウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー』を観てしまったので、当然のように今日は『ストリート・オブ・ファイヤー(1984年)』を観てしまう。 何度も何度も観ているのに、またしても夢中になってしまう。冒頭のコンサートシーンを観ただけで涙が出そう…

★ザ・ドライバー

ウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー(1978年)』を観る。 プロの逃がし屋のザ・ドライバーと、その犯罪の現場を押さえるために、銀行強盗を仕込むザ・デテクティヴ(刑事)。そして、犯罪現場の目撃者として巻き込まれるが、それをしたたかに利用するザ…

★シン・ランペイジ 巨獣大決戦

昨日の『ハロウィン(2018年版)』がいまいちだったので、第1作目の『ハロウィン(1978年版)』を観ようと思ったのだけれど、これがアマゾンプライムにもNetflixにもない。じゃあ、同じくジョン・カーペンターの『ザ・フォッグ』を観ようと思ったのだけれど…

★平井和正『月光学園』出版芸術社ふしぎ文学館

平井和正『月光学園』出版芸術社ふしぎ文学館を読了。 収録作品は「悪徳学園」「魔女の標的」「ママの性教育」「夢のふたつの顔」「赤ん暴君」「美女の青い影」「転生」の7篇。帯に「学園SF傑作集」とあるが、必ずしも学園を舞台にした作品ばかりではない…

★ハロウィン(2018年版)

アマゾンプライムで『ハロウィン(2018年)』を観る。 1978年版の『ハロウィン』の続篇。40年前のハロウィンの惨劇のあと、ずっと精神病院に収容されていたマイケルが脱獄し、ブギーマンとして復活。残虐な殺人を繰り返しながら、40年前の因縁の相手、ローリ…

★夢野久作『死後の恋』現代教養文庫

夢野久作『死後の恋』現代教養文庫を読了。 どの作品からも人間の生々しい妄念が迫ってくるという感じの短編集。息苦しいほどに、読んでいる文章がグイグイと絡みついてくる。 表題作にも圧倒されるが、「鉄鎚」「斜坑」「押し絵の奇蹟」といった作品も、読…

★岡本綺堂『鎧櫃の血』光文社文庫

岡本綺堂『鎧櫃の血』光文社文庫を読了。 「三浦老人昔話」12話に、テイストの似た6話を収録したもの。「半七捕物帳」と違ってミステリ的な要素はなく、また綺談というような要素も希薄だ。「昔はこんなお話がありました」というさらりとした話が多く、こう…

★誉田哲也『オムニバス』光文社

誉田哲也『オムニバス』光文社を読了。 刑事姫川玲子を主人公とした短編集。一時期、誉田哲也の小説をけっこうな勢いで読んだら「もういいかな」という気分になってしまい、それっきりあまり読んでいないのだけれど、この姫川玲子シリーズだけはなんとなく読…

★ハワード・コック『カサブランカ』新書館

ハワード・コック『カサブランカ』新書館を読了。 てっきり原作の翻訳なのだと思い込んでいたら、収録されていたのは映画の脚本だった。しかも、上映30周年を記念して出された本のために、脚本家自らが手を入れたものであった。なので、本書を読むなら、映画…

★H・P・ラヴクラフト『狂気の山脈にて』新潮文庫

H・P・ラヴクラフト『狂気の山脈にて』新潮文庫を読了。 表題作と巻末の「時間からの影」は読み応え満点ながらも、延々と続く描写に正直いささか飽きてしまった。それよりも、その他の短めの作品の方が自分の好み。「エーリッヒ・ツァンの音楽」とか、実に印…

★西村寿行『鷲』トクマ・ノベルス

西村寿行『鷲』トクマ・ノベルスを読了。 宗教団体からの7億円強奪事件、さらにはその宗教団体の幹部の乗ったバスの爆破事件が発生。時を同じくして交通警察官の連続殺人事件が発生する。それに巻き込まれた中郷、伊能の死神コンビ。 さすがは西村寿行! 常…

★富田常雄『おんな』東方社

富田常雄『おんな』東方社を読了。 新宿の夜の街、その底辺を生きる男女の生態を哀感を込めて描く短編集。昭和41年発行。 富田常雄の最晩年の作品集で、彼の職業作家らしさがよく表れている。当時の風俗が生々しく描かれていてなかなか興味深い。

★マルセル・エイメ『壁抜け男』角川文庫

マルセル・エイメ『壁抜け男』角川文庫を読了。 めちゃくちゃ久しぶりにエイメの小説を読んでみて、その発想の奇抜さに驚かされる。壁を通り抜ける能力を持つ男、自分の複製をいくらでも、どこにでも作り出せる女性、2日に1日しかこの世に存在することのでき…

★高野史緒『まぜるな危険』早川書房

高野史緒『まぜるな危険』早川書房を読了。 作家の想像力って凄いなと思うと同時に、過去の読書の蓄積がこうやって知肉になっている高野さんの超絶的な能力にも圧倒される。過去に読んだ本の内容など片端から忘れ去っている自分とは違って、こうやって混ぜ合…

★ジェレミー・ロビンソン『プロジェクト・ネメシス』角川文庫

ジェレミー・ロビンソン『プロジェクト・ネメシス』角川文庫を読了。 移植用の心臓を作り出すために、アラスカで発見された地球外生命体と思われる存在のDNAと、父親に殺害された少女マイゴのDNAを融合した細胞を培養して育てた生命体が怪獣ネメシスとなって…

★樋口明雄『屋久島トワイライト』山と渓谷社

樋口明雄『屋久島トワイライト』山と渓谷社を読了。 帯に「山岳怪異譚」とあり、タイトルも『屋久島トワイライト』と柔らかめなので、つい屋久島の山で遭遇するちょっと不思議な怪異を描いた連作短編集と思い込んでいた。ところが、そんな生やさしい内容の小…

★死霊館

Netflixで『死霊館』を観る。 前半には怖いショットもあったけど、後半はけたたましい展開となって怖さは半減。このあたりキリスト教の素養が染み付いている国民との感覚の差なのだろう。日本人にとって「悪魔が怖い」という感覚はないからなあ。 でも、ホラ…

★デューン 砂の惑星

Netflixで『デューン 砂の惑星』を観る。映画館で観るべき作品と分かってはいたが、観そびれていたもの。 評判通りの素晴らしいデキ。原作の世界観が見事に映像化されている。よくまあ、あの複雑な設定を映像化するものだと感心してしまった。ぜひ、このレベ…

★コードギアス 復活のルルーシュ

『コードギアス 復活のルルーシュ』を観る。 テレビアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』を観ていたのは2006年。あまりにもきれいに完結していたこともあって、そのあとの作品は観ていなかったのだが、SNSで本作の話題が出ていたので観た次第。なるほど…

★ザ・ハント

Netflixで『ザ・ハント』を観る。 金持ちが人間狩りを楽しむというテーマの映画は他にもあるけれど、これはその中でも極上の1本。いやあ、めちゃくちゃ面白かった。 まずは、冒頭の展開に驚愕。主人公と思った登場人物が……おっと、これはネタバレになってし…

★マリグナント

Netflixで『マリグナント』を観る。 けっこう面白いホラー映画だと話題になっていた作品。 なるほど、こういうエグイ設定でしたか。犯人の身体能力高すぎだけど、映画は面白かったので許す。 そして、ちゃんと続編の作れる終わらせ方! これは続篇を作るんだ…