2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

★消えゆく燈火

東京国際映画祭にて香港映画『消えゆく燈火』を観る。 香港という街をあれほどまでに魅力的にしていたネオンが法律によって規制され、いまではあらかた消え失せてしまっているのだという。長いこと香港に行っていないので、ぜんぜん知らなかった。 そのネオ…

★波の去るとき

東京国際映画祭にてフィリピン映画『波の去るとき(Kapag Wala Nang Mga Alon)』を観る。 作品がめちゃくちゃ長いことで有名なラヴ・ディアス監督の最新作で、今回の上映時間は188分。一昨年の東京国際映画祭で上映された『チンパンジー属』の157分に比べれ…

★神探大戦

東京国際映画祭にて香港映画『神探大戦』を観る。 『MAD探偵~7人の容疑者~』の続篇というので、事前に再視聴しておきたかったのだけれど、アマプラでもネトフリでも配信はなし。しかも、近所のゲオにも在庫はなし。どんな内容だったか、まるっきり覚えてい…

★樋口修吉『銀座ミモザ館』集英社

主人公は昭和7年生まれの勇作。東京大空襲で家族を失った彼は、銀座の「クラブ・コブラ」という店でバーテンダー見習いとして働き始める。勇作のまわりには、店の女性経営者であるトニ、トニとは腐れ縁の江頭、トニの叔父の与四郎、そして店に出入りするあや…

★真崎守『ホモ・ウォラント』学研

自分が子どもの頃、学習誌に連載されていたのを読んでいて強烈な印象を残した作品だったのだけれど、その後、自費出版本でダイジェスト版を読むことができたっきり、完全な幻の作品となっていたマンガ。それが、とっくに電子書籍になっていただなんて、ぜん…

★横田順彌『謎の宇宙人UFO』角川文庫

この表題作は中学生の時に授業中にSFマガジンで読んで、あまりの面白さに友人たちにも読ませたという作品である。が、今回約半世紀ぶりに読んで、ぜんぜん作品世界に入り込めなくて、読み終えるのにたいそう時間がかかってしまった。さすがに中学生の時の…

★BARUMBADINGS

フィリピン映画『BARUMBADINGS』を観たのだけれど、なんというか、実に変な映画だった。 監督は世の良識派の人々が眉をひそめるであろう映画ばかりを撮っているダリル・ヤップ。本作も、真面目な映画ファンなら、のきなみ眉をひそめるような映画だった。 幼…

★Greed

フィリピンホラー映画界の巨匠、ヤム・ララナス監督の『Greed』を観る。 貧しい農村地帯に暮らすキチ(ナディン・ルストレ)は、父親の度重なる暴力を避けて、恋人のトミ(ディエゴ・ロイザガ)の家に逃げ込んでいた。 トミは痩せた土地で親友のダドン(ジェ…