★横田順彌『謎の宇宙人UFO』角川文庫

 この表題作は中学生の時に授業中にSFマガジンで読んで、あまりの面白さに友人たちにも読ませたという作品である。が、今回約半世紀ぶりに読んで、ぜんぜん作品世界に入り込めなくて、読み終えるのにたいそう時間がかかってしまった。さすがに中学生の時の感性は持ち合わせていないってことなんだろうなあ。
 ちなみに、表題の「UFO」とは「未確認飛行物体」ではなく「未確認飛行おっぱい」の略。徹頭徹尾くだらないやりとりの連続で、まさに一時期の横田順彌ならではの作品なのだけれど、すでにこういうノリにはついていけない年寄りとなりはてていたのだった。