昨日ウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー』を観てしまったので、当然のように今日は『ストリート・オブ・ファイヤー(1984年)』を観てしまう。
何度も何度も観ているのに、またしても夢中になってしまう。冒頭のコンサートシーンを観ただけで涙が出そうになるくらい好きな映画なのだ。あらためて見直してみて、やはり自分にとってこの映画はパーフェクトとしか言いようがない作品であると再確認してしまった。
初めて観た時には、マイケル・パレ演じるトム・コーディが登場したシーンで「えっ、こんな優男が主人公なの?」と違和感を持ったものだが、いまでも若干ではあるけれどその印象はある。「伝説の男」としてのオーラというか野性味がいまいちないんだよなあ。でも、すでにパイケル・パレで完全に刷り込まれてしまっているので、変えようもないのだけれど。
しかし、それに対してエイミー・マディガン演じるマッコイのキャラクターはもう完全なハマリ役。ちょっとしたセリフのひとつひとつで思わずニヤリとさせられる。かっこいいよなあ。完璧じゃん。
今回調べるまで、エイミー・マディガンがエド・ハリスと結婚しているなんて、ぜんぜん知らなかった。こないだ観た『ザ・ハント』に出ていてビックリしたのだけれど、いまだにバリバリの現役なのだそうだ。
意外だったのは、ビリーを演じるリック・モラニス。記憶の中ではもっと情けない男だったのだけれど、けっこう頑張って突っ張ってるし、最後にはきっちり男気も見せているではありませんか。ごめんよ、リック・モラニス。『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』あたりの印象が強すぎて、こっちでもグダグダな情けない男を演じていたような気になっていたよ。
そして、トム・コーディの姉貴を演じているデボラ・ヴァン・フォルケンバーグが、なかなかいい女なんだよなあ。この人の出てくる映画をもっと観てみたいとか思ってしまった。
ダイアン・レインとウィレム・デフォーは、ダイアン・レインとウィレム・デフォーだったとだけでいいかな(笑) 美女を拉致してベッドに縛り付けておきながら、結局手を出さなかったウィレム・デフォー演じるレイヴェンは「きっと童貞」という喜国雅彦さんの説は、なかなか説得力があって笑える。
ミュージックシーンがきっちり本編に溶け込んでいて浮いていないというのも、今回再確認してしまう。オープニングとエンディングのコンサートシーンもめっちゃいいけど、バスの中でのザ・ソレルズのアカペラのシーンも大好きだ。
というわけで、大好きな大好きなこの映画、おそらく数年後にまた観て、「やっぱり、エイミー・マディガンだよなあ」とか「コンサートシーンだけで涙が出る」とか、まったく同じことを呟いているんだろうな。
さて、こうなると次にどうしても観たくなるのが『ウォリアーズ』で、確認してみるとアマゾンプライムでの配信があるようだ。近々、こっちも見なければなるまい。本当は、『ウォリアーズ』に関しては日本語吹き替え版が好きで、テレビ放送を録画したVHSテープがどこかに埋もれているはずなんだけど。
というか、こうなったらウォルター・ヒルの古い作品をすべてデジタルリマスター版を作って、劇場でウォルター・ヒル祭りを開催してくれないかな。そしたら、絶対に日参するのに。