今野敏『任侠シネマ』中公文庫を読了。
出版社、学校、病院、銭湯を再生してきた阿岐本組にこんど持ち込まれてきたのは、映画館の再生だった。例によって阿岐本組長の兄弟分の永神が持ち込んできたネタを組長が安請け合いして、代貸の日村が巻きこまれるというパターンは健在だ。そこに、いつものレギュラーメンバーが加わって、一気に最後のページまで読ませられてしまう。いやあ、このシリーズ、読みやすさが凄すぎる。
今回笑ったのが、高倉健の映画を観た日村が健さんになりきって抜けなくなったり、女子高校生の香苗までもが健さんに毒されてしまうという場面。いやあ、高倉健の感染力、半端ないぞ。
実はこの本、風呂場で浴槽に浸かりながら読むために買ってきたのだけれど、結局は我慢しきれなくなって風呂場を出ても読み続けてしまった。風呂場で読むのに最適な本なんだけどなあ。