★バーニング・ダウン 爆発都市

 アンディ・ラウ主演の香港映画『バーニング・ダウン 爆発都市』を観る。
 『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』に続くシリーズ第2弾だが、主人公が警察の爆発処理係というだけで、別に続篇というわけではない。そもそも、あの終わり方で続篇なんてあるわけないし。いや、香港映画ならありえるか。
 監督はハーマン・ヤウ、共演はラウ・チンワン
 ハーマン・ヤウ監督作品だけあって、派手でスケールの大きなアクションシーンの演出のキレが実にいい。かつては、ハーマン・ヤウ監督というと、『八仙飯店之人肉饅頭』とか『エボラ・シンドローム 悪魔の殺人ウィルス』の監督という位置づけだったはずなのに、いつの間にかこういう切れ味のいいアクション映画の監督となってしまったのだろう。実に驚くべき変身ぶりだ。
 警察の爆発処理班に所属するフォン(アンディ・ラウ)は、爆発に巻き込まれて片足を失ってしまう。現場に復帰するため、必死の努力を重ねて義足とは思えないほど身体を鍛え上げるが、警察の上層部は彼の現場復帰を認めようとはしなかった。そのために自暴自棄となり、ついには警察を去り行方不明となるフォンだったが、テロリストによる爆破事件の現場で大けがをしているところを警察に確保される。事件の重要な容疑者と見なされるフォンだったが、事故ですっかり記憶を失っていたのだった。
 いやはや、爆破シーンが凄すぎます。しかも、最後は核爆発だもんなあ。それって、どれだけの被害になるのか、わかっていてこの映画を作っているのかと、ちょっと疑問に思ってしまった。安易に核爆発を扱っちゃダメだぞ。
 そこに目をつぶれば、トップレベルのエンターテインメント映画に仕上がっていることは間違いなし。力づくでグイグイと押してくるアクションに次ぐアクションをたっぷりと楽しめる映画なのだ。
 それにしても、アンディ・ラウラウ・チンワン、そろそろヒーローの役を若手に譲ってもいいんじゃないの。もう、いい歳なんだからさあ。