【映画】ラスト・シャンハイ(大上海)

 チョウ・ユンファ主演の香港映画『ラスト・シャンハイ(大上海)』を観る。
 監督はバリー・ウォン、制作はアンドリュー・ラウ、共演はサモ・ハン、ン・ジャンユー、倉田保昭など。
 20世紀初頭、上海の顔役であるホン(サモ・ハン)のもとで頭角を現していくダーチー(若い頃を演じているのはホアン・シャオミンで、大物になってからを演じているのはチョウ・ユンファ)。ダーチーと将来を誓い合っていた京劇女優のジーチウ(ヨランダ・ユアン)は、ホンが黒社会に入ったことで彼から離れていき、やがて共産党の地下組織のメンバーとして活動しているチェンと結婚する。そして、最愛の女性に去られたダーチーは、彼のことをずっと慕っていたアーバオ(モニカ・モク)と結婚する。
 共産党と国民党による内乱があり、そこに日本軍が押し寄せてきたことで混沌となる上海。日本軍の西野少佐(倉田保昭)と組んだ国民党軍のマオ将軍(ン・ジャンユー)によって一度は上海を去るダーチーだったが、恩あるホンたちが悲惨な目にあっていることを知り、再び上海に乗り込んでいくのだった。
 2012年の作品なので、すでに14年前の作品なのだけれど、いままで見逃していたことを心から反省。実に重厚なドラマではありませんか。くっだらない映画を山のように撮っているバリー・ウォン監督だけれど、こういう重厚なドラマも撮ってしまうのだから侮れない。まあ、本当に自分で監督しているかどうかはわからないけれど。
 銃撃戦をメインにしたアクションシーンも充実で、教会を舞台にした過激な銃撃戦の映像なんて、これってジョン・ウー監督作品だっけか?と思いたくなるようなシーン。ちょっと『狼 男たちの挽歌・最終章』を想起してしまう。また、クライマックスでの京劇のシーンも緊迫感ただよう名場面ではありませんか。
 役者もいい。若き日のホンを演じているホアン・シャオミンがめっちゃかっこいいではありませんか。もちろん、チョウ・ユンファも貫禄たっぷり。白のスーツに身を包んで銃を撃ちまくるユンファのかっこいいこと! そして、ン・ジャンユーの憎ったらしいこと! 女優陣も充実。
 かつての上海を再現したセットも実に素晴らしいのだけれど、このセット、他の映画で何度も観ているような気がするのは気のせいだろうか(笑)