【映画】ワンダー・ガールズ 東方三侠2

 『ワンダー・ガールズ 東方三侠2』を観る。ヒットしたとなると、速攻で続篇を作るのが香港映画のフットワーク。前作と同じ1993年のうちに、ジョニー・トーチン・シウトンがタッグを組んで、アニタ・ムイミシェル・ヨーマギー・チャンを主演に撮ってしまったというのが本作。前作に引き続いてダミアン・ラウ、チョン・プイ、アンソニー・ウォンが出ているだけではなく、さらにラウ・チンワン金城武までが出ているという贅沢さ。しかも、単なる続篇とせずに、核戦争後の荒廃した世界を舞台とし、汚染されていない水源の探究と、軍部によるクーデター、軍部と組んで権力を握ろうとする組織を描くなど、とにかく盛り沢山なのだ。
 チン・シウトンがアクション演出を担当しているからには、もちろん派手なアクション、ワイヤーワークが炸裂している。ジョニー・トーが演出を担当しているからには、スモークをたいて逆光で撮ったり、意味もなく風が吹いてアニタ・ムイの髪の毛がそよいだりと、あざといまでのエモーショナルな映像が続出する。観客の感情を盛り上げるためだったら、どんな容赦のない展開も平然とやってのけるのは、さすがはジョニー・トーといったところか。もちろん、音楽を担当しているのは羅大佑。テーマ曲が流れるだけで、心が躍り出す。これぞ香港映画!
 それにしても、チョン・プイのワイヤーワーク・アクションというのは、めちゃくちゃレアではないだろうか。