★呪呪呪 死者をあやつるもの

 韓国のホラー映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』を観る。

 製薬会社の重役が何者かに襲われて死ぬ。だが、被害者のかたわらに横たわる容疑者は3ヶ月以上前に死んでいた死者だった。事件を追うジャーナリストのジニのもとに、犯人から「自分は死者をあやつって殺人を犯した」と連絡がはいり、さらに製薬会社の3人の殺害予告が伝えられる。殺人を阻止すべく警察が厳重に警備する中、大量の死者が押し寄せてくるのだが……。
 この大量の死者が襲いかかってくる場面は、『新感染 ファイナル・エクスプレス』同様、死者と言いながらめちゃくちゃ素早く動きながら襲いかかってくる。全力疾走もすれば、カーアクションもこなす。従来のゾンビ映画に登場する生ける屍とはだいぶ違っている。この場面、めちゃくちゃスピーディな演出で、迫力満点なのだ。
 犯人はインドネシアの呪術師で、呪いによって倒れた夫を救うために行動するジニを守るために登場するのが、特殊な能力を持つジニの妹のソジン。このソジンの能力に関する設定がいまいちよく分からないと思ったら、本作は『謗法 運命を変える方法』という作品の続篇だとのこと。妹の能力を巡る物語は、どうやらそっちで描かれているらしい。ううっ、ぜんぜん知らずに続篇を先に観ちゃったよ。
 この妹が実にかっこいい。なんと言っても、目力があるのだ。チョン・ジソという女優さんで、『パラサイト 半地下の家族』の裕福な家族の長女を演じていた女優さんとのこと。あの映画、裕福な家族では美人のお母さんばかりを観ていたから、あまり印象に残っていなかったよ。
 監督は、マ・ドンソク主演の『ファイティン!』のキム・ヨンワン。
 脚本は『新感染 ファイナル・エクスプレス』の監督のヨン・サンホ。なるほど。
 ところで、エンドクレジットのあとに出てくるシーンの意味がまったく分からなかったのだけれど、あれはなんだったのだろう? 検索して調べてみると、どうやら前作の『謗法 運命を変える方法』に出てくるキャラクターらしいのだけれど、さらなる続篇をほのめかしているものらしい。Netflixにあるようなので、まずは『謗法 運命を変える方法』を観なければ。