【映画】チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ

 インド映画『チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ』を観る。
 インドの下町で来る日も来る日も野菜を刻んでいるシドゥ(アクシャイ・クマール)。ある日、藤原というクンフーの達人に支配されている中国の片田舎の村から助けを求められ、適当な通訳に騙されて中国へと赴いていく。そこで、村人を救うために藤原と闘うことになるのだが……。
 前半のあまりのくだらなさに「こりゃダメだ」と思いつつ観ていると、いつの間にかくだらないながらもけっこう楽しくなってきてしまう。本当に、ストーリーはしょうもないし、主人公はなさけないし、ダメダメな要素がてんこ盛りなんだけどね。
 それにしても、ぼろ負けした主人公が特訓をしてリベンジを挑むという設定は初期のジャッキー・チェン映画とかで何度も観ているけれど、武術の素養のない素人が、数週間の特訓でクンフーの達人に挑むというのは無理がありすぎ。でも、そんな付け焼き刃で身につけたクンフーで、大人数で襲いかかってくる敵を片端から四方八方に吹き飛ばすシーンがあったりして。露骨に『クンフー・ハッスル』のパクリなんだけど、逆にそれが嬉しくなってしまう。
 敵役の藤原を演じているのがゴードン・リュー。僕らの世代だと、リュー・チャーフィーという名前の方が馴染みがあったりするのだけれど、まさか彼の勇姿をインド映画で観ることになるとは思わなかった。
 主演のアクシャイ・クマールは、「インドのジャッキー・チェン」と呼ばれているとか。『パッドマン 5億人の女性を救った男』『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』とかに出ていたので、アクション俳優というイメージはまったくなかったのだけれど。
 そして、愛しのディーピカー・パードゥコーン一人二役で出ているのだけれど、やっぱり美人だよなあ。