★フェルディナント・フォン・シーラッハ『罪悪』創元推理文庫

 フェルディナント・フォン・シーラッハ『罪悪』創元推理文庫を読了。
 薄い本なのだけれど、そこに15本の短篇が収録されている。それだけ、短い作品が収録されているということだ。小粒ながらもピリッと辛い山椒のような作品もあるが、中には意味のよくわからない作品もある。しかし、読み終えたなり、どういう作品を読んだのか思い出せなくなっていたりするので、あまりすっきりした感想が書けない。目次に並んでいるタイトルを見ても、それぞれがどういう作品であったのかをほとんど思い出せないのだから、誠にもって情けない。
 面白く読めたということだけは間違いがないのだけれど、そうそうびっくりするほど印象に強い作品があったというわけでもなかった、というのが自分にとっての正直な感想であるようだ。