★紅い服の少女/第一章 神隠し

 台湾の大ヒットホラー映画『紅い服の少女/第一章 神隠し』を観る。
 老女が行方不明となったと思ったら、唐突に戻ってきて別の老女に向かって「ごめんなさい、あなたの名前を言ってしまったの」と謝る。すると、今度はその老女が行方不明になってしまう。そしてその老女が戻ってきたと思ったら息子に向かって「ごめんなさい、あなたの名前を言ってしまったの」とひたすら謝り、今度はその息子が行方不明になってしまう。
 どうやら、山の魔物“魔神仔(モーシンナア)”によって山に連れて行かれてしまったらしいと分かってくるのだが、そこに紅い服の少女という不気味な存在が関係しているらしい。
 いまいちよく分からない展開が実に不気味だ。カメラワークもなんとも不穏で、じわじわと怖がらせておいて、突然ショッキングな演出で驚かせてみたり、ホラー映画としてはなかなかのデキ。
 と、思っていたのだけれど、クライマックスで特撮妖怪映画となってしまい、「期待していた怖さとは違うじゃん」と、ちょっとガッカリしてしまう。自分が求めているアジアンホラーは、こういうのじゃないんだよなあ。表面的な怖さじゃなくって、もっと魂の奥底から怖くなってしまうようなホラーを期待しているんだよなあ。
 でも、実話をベースにした映画であるという背景を知ると、これは台湾ではヒットするわなと納得してしまう。その実話というのがけっこう怖いのだ。どちらかというと、映画よりも実話の方が怖い。ベースとなっている動画があるので貼っておこう。ただし、怖いのが苦手な人は、この動画を観たり、映画の背景となっている実話について調べたりしない方がいいよ。
 まだこれは第一章にすぎないので、第二章に期待しよう。