★紅い服の少女/第二章 真実

 台湾の大ヒットホラー映画『紅い服の少女/第二章 真実』を観る。
 またしても、山の魔物“魔神仔(モーシンナア)”によって少女が行方不明となり、それを取り返そうとする過程で「紅い服の少女」をめぐる真相が明らかになっていく……というストーリーだが、「第一章」よりさらに自分が求めるアジアンホラーとは異なる作品となってしまっている。もっと、ジワリジワリと背筋が寒くなってくるような怖さを期待しているのに、映像で驚かせるような演出がメインとなってしまっている。しかも、クライマックスはSFX使いまくりのスペクタクルな妖怪大戦争となってしまっていて、これでは怖くもなんともない。そのうえ、むりやりに感動的な展開で解決しようという脚本のあざとさよ。
 1作目はまだ実際にあったとされる事件がベースになっている分、まだ説得力があったが、この2作目は完全なフィクションなので、ストーリーのわざとらしさが浮き彫りになってしまっている。
 それにしても、第一章のあのきれいなお姉さん(アン・シュー/許瑋甯)が、第二章ではあんなになってしまっているなんて、そこはちょっとショックだったぞ。でも、主人公の若いお母さんを演じたレイニー・ヤン(楊丞琳)が、若い頃の内田有紀みたいで可愛くて、そこは大きなプラスポイントだ。