【映画】THE WITCH/魔女 -増殖-

 韓国映画『THE WITCH/魔女 -増殖-』を観る。
 遺伝子操作によって最強の超人集団を作り出そうとする「魔女プロジェクト」。それによって生みださまれた少女を主人公とした『THE WITCH/魔女』は、なかなか衝撃的なアクション映画だったが、本作はその<魔女ユニバース>の第2弾となる。
 予想だにしなかった展開に驚愕した前作と比べると、本作の脚本はどちらかというとシンプルだ。
 秘密研究所アークが何者かに襲撃され、1人の少女が生き残る。彼女はヤクザに拉致されている女性を偶然から救うことになり、その女性のもとに身を寄せる。だが、特殊な能力を持つ彼女を抹殺するために送り込まれた工作員、アークを壊滅させた超能力者集団、地元のヤクザなどがぞくぞくと襲いかかってくることになるのだった。
 超常的な能力を持つ超人同士の派手なアクションが、これでもかこれでもかと繰り広げられる。血みどろ描写の容赦のなさは、いかにも韓国映画だ。なにしろ、ナイフで刺されたぐらいでは死なない超人たちなので、どんどん血まみれになりながらもバトルはとまらない。このあたりのアクション描写は、前作に続いて圧倒的だ。
 しかし、シンプルではあるのだけれど、少女をめぐる勢力同士の対立などもあり、そのあたりがちょっと分かりにくくて混乱してしまった感はある。いずれ、第3部も作られるのだろうけれど、そこですっきり理解できる展開になってくれるといいのだけれど。

 主人公の少女(名前は出てこない)を演じているのは、今回オーディションで選ばれた新人のシン・シア。なかなか雰囲気がある。
 そして、彼女を匿う女性ギョンヒを演じているのはパク・ウンビン。なんと、あの『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のウ・ヨンウを演じていた女優だそうだが、まるで気がつかなかった。ぜんぜん別人じゃん。
 監督・脚本は前作に引き続いてのパク・フンジョン。なんとも容赦のない脚本を書く人だ。