★ブラフマーストラ

 インド映画ブラフマーストラ』を観る。
 公式ホームページにあったストーリー紹介を引用しておきます。

 ムンバイに暮らす天涯孤独の青年シヴァは、見知らぬ科学者が何者かに襲われる不思議な幻視を見る。その理由を探るうちに、古代ヴェーダの時代から秘密裏に受け継がれる神々から授かった武器“アストラ”と、その中でも最強とされる“ブラフマーストラ”の存在を知らされるシヴァ。ブラフマーストラが目覚めることで世界は地獄と化す…。しかも彼は、それらの武器を守護する役割を担っていた人物の息子であり、偉大なる火の力を宿す救世主だった!
 果たしてシヴァは自らの運命を受け入れ、世界を救うことができるのか…。

 神々の争いを現代に再現するという壮大なスケールの作品なのだけれど、自分にはまったくダメだった。物語がクライマックスに突入してからは、ひたすら睡魔との戦いで、しかもその戦いに何度も敗北してしまい、繰り返し巻き戻して再生し、揚げ句の果てには日を改めてチャレンジしたのだけれど、またしても睡魔に敗北してしまうという始末。
 途中までは面白く観ていたんだけどなあ。CGを使いまくった派手なバトルシーンになると、どうしても眠くなってしまう。ひたすら派手なシーンではあっても、それが同じペースで延々と続くと、眠くなってしまうんだよね。派手ではあっても、単調なのだ。
 そして、人間ドラマもけっこう希薄だった。主人公にしてもヒロインにしても、彼らのまわりにいる人たちにしても、どういう人たちなのかあまり掘り下げた描写がないので、いまいち感情移入がしにくい。悪役だって、どういう背景を持った人物なのか、まったく説明のないままだった。スケールがでかくなりすぎて、そうした描写がおざなりになっていまったのだろう。
 それにしても、脇役にシャー・ルク・カーン、アミターブ・バッチャンを使うって、贅沢すぎるぞ。
 主人公を演じているのが『サンジュ』のランピール・カプール。映画人一家の出身で、インドで最も出演料が高額な俳優の一人とのこと。自分にはいまいちその魅力が分からなかったのだけれど、ちょっとニコラス・ケイジに雰囲気が似ているかもと思ってしまった。ニコラス・ケイジも、どこがいいのか自分にはまったく分からないんだけどね。
 ヒロインは『RRR』『ガリーボーイ』のアーリヤー・バット。なかなかキュートな女優さんでした。

 ところで本作、三部作の第一部だそうです。今回と同じようなテンションの映画だったら、自分には向いてないってことになるのだけれど……。