【映画】流転の地球

 中国映画『流転の地球』を観る。
 太陽の寿命が尽きようとしており、300年以内に赤色巨星となるものと予想された。そのため、地球そのものをロケットとして、2500年かけて4.2光年彼方の別の太陽系に移動するという計画が立てられる。だが、その途中で地球は木星の重力圏につかまってしまい、徐々に木星に引き寄せられていくのだった。
 なかなかスケールの大きなSF映画である。地球そのものをロケットにして移動させるという基本的な発想は『妖星ゴラス』と一緒ではあるのだけれど、なにしろこちらは地球ごと別の太陽系まで移動しようというのだ。
 舞台はウー・ジンのいる宇宙ステーションと、地球ロケットを再起動して地球を救おうとするウー・ジンの息子たちの奮闘を描く地上とにわかれる。両方とも、次から次へとスケールの大きな危機が襲いかかり、ひたすらクライマックスが続くような展開となる。ただ正直、地上の方はなにをやろうとしているのかが、いまいちよく分からない。主人公たちが必死になってやっている行動がうまくいかなければ、地球は救えないのだなということだけは伝わってくるのだけれど、なんかせっかく盛り上がっていても、いまいちやっていることの意味が伝わらないのではもったいない。
 ウー・ジンアンディ・ラウ主演の『流転の地球 -太陽系脱出計画-』は、本作の前日譚とのこと。こちらもなかなかスケールの大きな作品とのことで劇場で観たかったのだけれど、上映館が少なすぎて配信待ちとなってしまったのは残念。