エディ・マーフィ主演の『ビバリーヒルズ・コップ』を観る。
刑事として優秀ではあっても、上司の命令なんのそののデトロイト警察の問題児、アクセル・フォーリー。幼なじみが殺された事件を追ってビバリーヒルズに乗り込み、上品なビバリーヒルズの刑事たちを巻き込んで大騒動を繰り広げる。
いやあ、いま観てもこれはめちゃくちゃ楽しい。エディ・マーフィが実にイキイキと動き回っているのもあるけれど、映画としてのテンポがすごくよくて、まるっきりだれる場面がない。また、彼に巻き込まれるビバリーヒルズの刑事たちが個性ゆたかで、とりわけちょいと天然の入ったローズウッドがひたすらおかしい。彼らの個性を引き出す脚本もよくできている。
あらためて見直してみて、音楽の使い方のうまさに心底感心してしまった。しょっぱなにグレン・フライの「ヒート・イズ・オン」でいっきに引きずり込まれ、そのあとは要所要所でかかるテーマ曲で気分は高揚したままとなる。ポインター・シスターズの「ニュートロン・ダンス」もノリノリで、実に楽しい。
1984年の作品なので、なんとまあ、もう40年も前の作品なのだ。それでいて、まるっきり古びていないってのは実に素晴らしい。劇場公開時に観ていて、面白かったという記憶だけはしっかりとあったのだけれど、ここまでできのいい映画だとは思っていなかった。見直してみるものだなあ。
この『ビバリーヒルズ・コップ』、今年新作が公開されるので予告編を観たら、なんとジャッジ・ラインホルドやジョン・アシュトンが出てるではありませんか。40年たって、このメンバーがまた顔を揃えるなんて! それだけで楽しみになってきたぞ。