★アイアン・スカイ ディレクターズ・カット版

 アマゾンプライムビデオにて『アイアン・スカイ ディレクターズ・カット版』を観る。


 月の裏側にナチスが基地を作っていて、そこから地球攻撃の宇宙船が大挙飛来してくるというもの。

 面白い映画と話題になっていたのは知っていたが、もっとチープな映画かと思っていた。ところが、いざ観てみたら、かなり本格的なSFX映画ではありませんか。さまざまなスタイルの宇宙船が戦闘を繰り広げるシーンなんて、『スター・ウォーズ』を彷彿させるレベルだぞ。ニューヨークの上空で繰り広げられる円盤と戦闘機の空中戦も迫力たっぷりだ。侮っていてゴメンナサイという気分だ。
 しかも、シビアなギャグやパロディがごっそり盛り込まれている。けっこう辛辣にアメリカの政権をおちょくって、これがなかなかのハイテンションで素晴らしい。いちばん受けたのがアメリカの宇宙船「USS ジョージ・W・ブッシュ号」。あと、ナチの巨大宇宙船がヒンデンブルグ型というセンスも大好きだ。
 調べてみると、フィンランド・ドイツ・オーストラリアの合作映画で、クラウドファンディングで資金を集めて作られたとのこと。そうでなければ、あそこまでアメリカ大統領をシビアに描くことはできないのか?

 続篇もあるので、これはぜひ観なければならないのだが、はたして本作と同程度のレベルに仕上がっているのだろうか。ちょっと不安ではあるのだけれど、ぜひ観よう。