★山本甲士『迷犬マジック』双葉文庫

山本甲士『迷犬マジック』双葉文庫を読了。

国樹由香さんが「いつも犬(きみ)がいた」という「犬の出てくる面白い本」を紹介する連載でとりあげていたのを読んで無性に読みたくなった本。
てっきり、とんちんかんな行動をする「迷犬」かと思ったら、迷い犬の「迷犬」でした。その迷犬のマジックが、色々な人のもとに居着いて、その人の人生を変えて、そして次の人の元に迷い込んでいくという連作短編集で、春夏秋冬の4話が収録されている。犬には人を幸せにする能力があるという、犬好きにとっては実にたまらない小説だ。これを読むと犬を飼いたくなるという、とても危険な小説でもあるのて、読む場合には充分に気をつけて。
続篇も出ているようなので、いずれ読まなくては。

国樹さんのエッセイはこちら。
https://tree-novel.com/works/episode/6258c5fdbaa3bd50903ba10d7c234c2c.html