Netflixでフィリピン映画『Seasons:めぐりゆく季節の中で』を観る。
ちょっと奇妙な関係のチャーリー(ラビ・ポー/Lovi Poe)とカート(カルロ・アキノ/Carlo Aquino)。カートはチャーリーに気があるようなのだけれど、チャーリーはカートのことを親友としか思っていない。だから、むかしからずっと、恋人を作って失恋してはカートに泣きつくということを繰り返していた。カートは、その関係を壊したくなくて、自分の思いを胸に秘めたままだったのだけれど。
あるとき、チャーリーはカートにマッチングアプリの正しさを証明するために、カートの恋人探しに乗り出し、強引にジェーン(サラ・エドワーズ/Sarah Edwards)という女性と結びつけようとする。その結果、カートはジェーンとつきあい始め、本気の恋に落ちる。しかし、そうなって初めて、カートこそが自分にとっての永遠の男性であったのだとチャーリーは気がつくのだった……。
なんというか、チャーリーというキャラクターにまったく共感できなくて、うんざりさせられてしまった。自分勝手にすぎるではないか。ずっとカートのことを便利な親友としてふりまわし、いやがるカートに無理矢理女性を紹介して、それでつきあいだしたら機嫌を悪くする。あげく、ウソをついて優しいカートを旅に引っ張り出す。カートの気持ちを思いやることなどまったくなし。
ときどきこういうキャラクターが登場する映画に遭遇するのだけれど、作っている方は天真爛漫な愛すべきキャラクターと思っているのかもしれないけれど、わがままで迷惑なだけだからね。
原案に主演のラビ・ポーが加わっているせいもあるのかなあ。女優としてのラビ・ポーは魅力的なのになあ。
一方のカルロ・アキノは、ちょっとクセのある顔つきの男優なのだけれど、けっこう好きなタイプだったりする。こちらはしっかり等身大のキャラを演じていて、「そりゃ、さすがに怒るよな」など共感が持てる。主な作品は『Third World Romance』『Ulan』『Exes Baggage』『復讐(Resbak)』など。
監督は佐賀にロケをした『The Missing』のイージー・フェラー(Easy Ferrer)。『The Missing』の方は、なかなか楽しめるホラー映画だったのだけれど。