【映画】太陽がいっぱい

 アラン・ドロンの主演映画太陽がいっぱいを観る。奇しくも今日観た『真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』と同じ1960年の映画だ。
 金持ちの放蕩息子フィリップから、弱い立場ゆえに見下されいいようにあしらわれていた下層階級出身の若者リプリーアラン・ドロン)。外洋に出ているヨット上でフィリップを殺害し、フィリップになりすましてその財産を手に入れようとするが、嘘を突き通すためにさらに嘘を重ね、さらに犯罪に手を出していく。そして、ついにはそのたくらみが成功したかと思われたのだが……。
 ラストシーンはあまりにも有名すぎて、実際の映画を観ていなくても知っていたのだけれど、それでもこのラストシーンはみごとだ。もちろん、ラストシーンに限らずに、映画そのものが非常に面白かった。パトリシア・ハイスミスの原作がいいのだろうか?
 ニーノ・ロータの有名な主題曲も実に印象的だ。
 ヒロインを演じているマリー・ラフォレも実に魅力的だ。
 そして、アラン・ドロンがいい。若い色気が動作のひとつひとつからあふれ出している。顔がこれまたきれいで、アップになると、これで人気が出ないわけがないと、問答無用で納得させられてしまう。
 自分はこのあたりの、一般教養ともいうべき名作映画をほとんど観ないままに今日まで来ているのだけれど、やはり名作映画も観ておくべきと思わずにはいられない。