U-NEXTでフィリップ・ド・ブロカ監督の『アマゾンの男』を観る。主演はジャン=ポール・ベルモンド。2000年の作品なので、フィリップ・ド・ブロカの最晩年の作品ということになる。邦題が『アマゾンの男』となっているのは、フィリップ・ド・ブロカ監督、ジャン=ポール・ベルモンド主演の『リオの男』『カトマンズの男』を踏襲したもの。
アマゾンの奥地で昆虫の研究をしながら気ままに生きているフランス人のエドゥアール(ジャン=ポール・ベルモンド)。ある日、彼の前に不思議な少女が現れる。少女は「ニューヨークに行くはずが、間違ってここに来てしまった」と語るのだが。
一方、アマゾン流域に着陸したと思われるUFOの痕跡を追って、天文学者マルゴとフランス海軍の特殊部隊とがアマゾンにやってくる。なんと、エドゥアールの前に現れた少女は、地球外生命体だったのだ! 少女は特殊部隊に連れ去られてしまうのだが、6日後の満月の夜に宇宙からの迎えが来ることを知ったエドゥアールとマルゴは、少女救出に向かうのだった……。
相変わらずフィリップ・ド・ブロカらしいすっとぼけた映画である。歳をとってもブロカはずっとブロカだったわけだ。この独特のセンスが実にいい。地球外生命体といいながら、出てくるのは単なる美少女だし、その美少女が指揮をして村人たちが音楽を演奏してみたり、なんとも自由なのだ。この自由さがなんとも楽しい。