【映画】ナックルガール

 三吉彩花主演の格闘技アクション映画『ナックルガール』を観る。
 女性ボクサーの橘蘭(たちばな・らん)。ある日、妹の柚希が焼身自殺を遂げたと知らされて警察にかけつけるが、そこにあった焼けただれた遺体にはあるべきはずの八重歯がなかった。DNA鑑定で本人と確定したにもかかわらず、それが別人の遺体であると確信した蘭は、単身捜査を開始し、事件の背後に犯罪組織が存在することを探り出し、柚希を救い出すために地下格闘技の世界へと挑んでいくのであった。
 韓国の同名の人気ウェブコミックを原作に、韓国人のスタッフ&日本人のキャストという異色の組み合わせで撮られた日本・韓国合作映画。
 主役の三吉彩花は、地下格闘技に挑むには体格が華奢すぎるきらいはあるものの、なかなか頑張っている。あまりにも華奢で、簡単に殴り殺されそうな気がして、必要以上にハラハラしてしまった。また、前田公輝、細田佳央太が主人公を支える側として脇を固めて、こちらもアクションを頑張っている。
 敵対する組織の方では、伊藤英明窪塚洋介などが出演しているのだけれど、この悪役たちの設定にリアリティがなさすぎるのがいささか残念。この手の作品を観るたびに思うのだけれど、非合法の地下格闘技のくせに、スケールが大きすぎて、これは絶対に秘密を守ることなんかできないよなと思ってしまうのだ。細田佳央太も簡単に潜り込んで清掃員になりすましていたしね。
 あと、特殊な血液型を利用してコンピューターのセキュリティを強化するというのが、意味がよくわからなかった。
 というわけで「なんだかなあ」と思う部分がなきにしもあらずではあるのだけれど、女性アクション映画が好きなもので、そこそこ楽しめてしまったのでした。