【映画】プロジェクトBB

 ジャッキー・チェン『プロジェクトBB』を観る。2006年の作品なので、『ライド・オン』に比べてジャッキー・チェンがかなり若く、アクションのキレもぜんぜん違う。
 ギャンブル中毒のサンダル(ジャッキー・チェン)、女好きのフリーパス(ルイス・クー)は、大家(マイケル・ホイ)のもとでの泥棒を生業としていた。ところがあるとき、盗みに入った大富豪リー家から、生まれたばかりの赤ん坊を盗み出すことに。その赤ん坊を祖父であるギャングのボスのもとに届けるのがミッションだったのだ。だが、大家が警察に逮捕されてしまい、その間、サンダルとフリーパスのふたりは必死になって赤ん坊の面倒をみることになるのだった。
 特筆すべきは、登場する赤ん坊の愛らしさ。なんだ、この赤ん坊は。超天才子役か! CGで作られた映像と言われた方が納得する演技力なのだ。
 そして、これでもかこれでもかと続くジャッキー・チェンとルイス・クーのアクションがこれまた楽しい。遊園地を舞台に、ジェットコースターのコース上で繰り広げられるアクションなどは、往年の命がけアクションを彷彿させて、なんとも嬉しくなってしまう。
 また、ユン・ピョウまでが出てきているのも嬉しいかぎり。ゲスト出演的な扱いで、それほどアクションは披露してくれていないのだけれど、ジャッキー・チェンとユン・ピョウが同じ画面にいるというだけで嬉しくなってしまうではありませんか。
 マドンナ役として、中国のカオ・ユアンユアンが、中国から来た看護師という役で出ていて、これがまた可愛らしい。
 監督は『WHO AM I?』『香港国際警察/NEW POLICE STORY』などのベニー・チャン。アクション映画を得意とする監督だったのだが、2020年に58才の若さで亡くなってしまった。遺作はドニー・イェン主演の『レイジング・ファイア』。