【映画】98分署香港レディ・コップス

 U-NEXTで配信されている映画をチェックしていたら、やたらと懐かしい香港映画が並んでいたので、その中から僕の愛してやまないポリスアクション映画『98分署香港レディ・コップス』を観る。

 警察官一家のツンパオ(レオン・カーフェイ)は、同じく警察官のミナ(ジョイス・コウ)と結婚したばかりだったのだが、妹のリン(カリーナ・ラウ)の愚かな行動によってユン・ワー率いるベトナム人ギャング団に襲われ悲惨な最期を遂げてしまう。残されたミナは、夫の仇をとるために秘かに香港を離れようとするベトナム人ギャング一味を急襲するのだが……。
 主演はのちにサモ・ハン夫人となるジョイス・コウ。イタリア系オーストラリア人の父を持ち、たいそうエキゾチックな顔立ちをしている。1984年のミス香港でもある。そのジョイス・コウが、サモ・ハンからアクションの特訓を受けて主演したのが本作。クライマックスで、アグネス・アウレリオという国籍不明の野性的な女性と繰り広げるタイマン勝負は、見ごたえたっぷりで、急ごしらえの特訓で演じたアクションとはとても思えない。
 カリーナ・ラウもアクションを頑張っている。前半は彼女の愚かな行動のために潜入捜査を失敗し、さらには兄が命を落とすことになるという「すべてお前が悪いんだぞ」と言うしかないキャラクターなのだけれど、後半は兄嫁のジョイス・コウとふたりで敵地に乗り込んでいき、でかい刃物を振り回しての立ちまわりを繰り広げてくれる。いまのカリーナ・ラウからは想像もつかないのだけれど、こういうアクションもやっていたのだね。
 その警察官一家をサポートする役としてサモ・ハンも出演しているのだけれど、1990年の作品なのでサモ・ハンも実に若い。控えめな出演ながらも、クライマックスではちょっとだけアクションを演じてくれている。
 監督は、サモ・ハンらの七小福のひとり、ユン・ケイ。この手のアクション映画を撮らせたら、本当にうまい人なんだよなあ。なんで、監督としてもっと評価されていないのか、不思議でならない。後半で、船頭の役でちらっと出演もしている。
 他に、レオン・カーフェイの妹のひとりにサンドラ・ンがいたりするのだけれど、今回エンドクレジットを確認していてエイミー・イップが出ていることに気がついてしまった。レオン・カーフェイの妹たちの中にいたのだろうか? 大好きなエイミー・イップなのに、どうして気がつかないかなあ。