★タイラー・レイク -命の奪還-

 『タイラー・レイク -命の奪還-』を観る。


 刑務所に入っているインドの麻薬王オヴィの息子が、敵対するバングラデシュ麻薬王アシフによって誘拐され、ダッカに連れ込まれる。オヴィは配下の元特殊部隊員サジュに息子の奪還を命じ、サジュは傭兵チームの手配をする。そこで起用されたのがタイラー・レイクだった。だが、オヴィは麻薬取締局によって資産を凍結されており、傭兵に支払う金はなく、単に傭兵組織を利用しようとしていただけだった。
 ダッカでオヴィの息子を取り返したタイラーだったが、アシフはバングラデシュの警察をも自由に動かし、タイラーの脱出を阻止せんとする。しかも、支払いのできないサジュは傭兵チームを罠にかけ、自分でオヴィの息子を助け出そうと画策するのだった!

 いやあ、面白かった。容赦のない銃撃戦が迫力たっぷりに繰り広げられる。至近距離での肉弾戦に銃撃戦を組み合わせるアクションは、明らかに『ジョン・ウィック』の影響だろうけれど、なかなか見ごたえがある。込み入った建物の中を縦横無尽に移動しながらのアクションをワンショットで撮った場面などもあり、めまぐるしいカメラワークが臨場感を高めている。
 そして、傭兵チームの女性リーダー、ニック・カーン(ゴルシフテ・ファラハニ)が実にかっこいい。単なる指令役かと思いきや、現場に出てきて銃をガンガン撃つではありませんか。ラストのワンショットも実にゴージャス。

 主人公のタイラー・レイクを演じているのはクリス・ヘムズワース。ぜんぜん知らない役者かと思ったら、J・J・エイブラムス監督の『スター・トレック』シリーズに出ているのか。
 監督は『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』などのスタント・コーディネイトを担当しているサム・ハーグレイブ。監督作品としては本作が第1作となるようだ。
 続篇もあるので、こちらも観なければ。