★秋山瑞人『龍盤七朝 DRAGONBUSTER02』電撃文庫

 秋山瑞人『龍盤七朝 DRAGONBUSTER02』電撃文庫を読了。


 乱暴な武術家との闘いを通して、突如として武術に開眼してしまった第十八皇女、月華(ベルカ)。卑しい血筋に生まれつき、ひたすら逼塞して暮らしてきた涼孤(ジャンゴ)を武術の達人と見抜いた月華は、繰り返し涼孤に勝負を挑む。だが、自分が武術の達人などと自覚していない涼孤は、ひたすら勝負を避け、逃げ回るのだった。しかし……。
 というわけで、『龍盤七朝 DRAGONBUSTER』の第2巻である。ほんの導入部であった第1巻から、いっきに物語はヒートアップする。完全な一気読み本である。面白いったらありゃしない。
 そして、これからさらにヒートアップするはずなのだけれど、その第3巻が出ていない。第2巻が出たのは2012年であるからして、もう11年間もほったらかしなのだ。ここまで盛り上げておいて、そりゃないだろうよと、作者に対して怨みのひとつやふたつや百や二百をぶつけても罰は当たるまい。それほどまでに面白いのだ。『E.G.コンバット』もあと1冊で完結というところで放り出したままなわけだけれど、頼むからちゃんと完結させておくれよ。