★RRR

話題のインド映画『RRR』を観てきた。言わずと知れた『バーフバリ』の監督の最新作だ。

映画があまりにも圧倒的すぎて、すっかりエネルギーを搾り取られてしまう。もうね、映画の熱量が半端なさすぎて、映画が終わったときにはぐったりと疲れてしまった。とにかく凄い。徹頭徹尾興奮。
スピーディかつスケールの大きなアクションの連続も、単調にならないようにあれこれ工夫がこらしてあって、まったく飽きない。肉弾戦あり、銃撃戦あり、壮絶な爆破シーンもあり。しかし、肩車バトルには驚かされたぞ。そこまでやるか! そして、バイクを相手のあの場面、マンガの『1・2の三四郎』で観たことはあったけれど、まさか実写で観られる日が来ようとは!

あれこれ突っ込みどころ満載なんだけど、細かいことなんてどうでもよくなってしまう。
「その辺にはえている草で毒蛇の毒を中和できるのかよ!」とか「その辺に生えている草で、砕かれた膝が治るのかよ!」とか言いたくなるけれど、いいんです、きっとインドの薬草は凄いんです。てっきり死んだと思っていたあの人が生きていてもいいんです。インド人の生命力は強いんです。いつのまにか背中に背負っている矢の本数が増えていたっていいんです。こっちからスポットライトを当てているのに、主人公が逆光の中に立っていたっていいんです。総督の妻がサディストで、どこで手に入れたのか分からないようなトゲトゲの鞭を持っていたっていいんです。言葉が通じないのに、いつの間にか祖国を捨てて主人公にくっつく女性がいたっていいんです。

しかしまあ、映画のタイトルが出るまでが長かった。タイトルが出たところで「えっ、そういえばまだ映画のタイトルが出てなかったっけ! 気がついていなかったよ」となってしまったけれど、なんとタイトルが出るまで39分なのだとか。確か、シャー・ルク・カーン主演の『カランとアルジュン』もタイトルが出るまでが長くてびっくりした記憶があるのだけれど、こっちとどっちの方が長いのだろう。

垂れ目がチャームポイントのヒロインはアーリヤー・バットという女優さんとのこと。けっこう可愛いじゃん。『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え! No.1!!』『ガリーボーイ』に出ていたとのことで、両方とも観てるんだけど、覚えていなかった。不覚!
ダンスシーンがないのが残念とか思っていたら、まさかのエンドクレジットで楽しいダンスを披露してくれていた。